ロッキンホース・バレリーナ/大槻ケンヂ




実は先週末には読み終わっていたのだが、そのノリで

特撮ライブ行っちゃったのでなんか放置してました。



そんなわけで読後感想。



素晴らしい。ぶらぼー。

まさに十八歳で夏でバカ。バンドもオトコノコも若さとバカがなきゃなかなかできねーッスね。
オーケンにしては真っ当に性善説で書かれている作品で

こっぱずかしくもあるが、それもまた青臭い青春小説としては非常にスンナリ。

バンドを組んだ事がある人間ならば、大いに同意できる事ばかり書かれていてなんだか懐かしい気分に。
単純に「バンドをやる」事の楽しさとか、そこに付きまとうグタグタゴタゴタがとてもリアルに書き出されてますね。


徳さんが病院で最初にライブやったシーンで震えました。

そこに書き出されている人物に本来なら感じられる「負」の成分はなく

音楽をやる事の喜びと、それを聞く楽しみがまるで幸福に描かれている。

精神病院の微笑ましいお誕生日会なんてそれこそファンタジーかもしれないけれど

その状況を酷く真っ直ぐ多幸感を織り交ぜながら書けるってどゆこと?

ラブゾンビ思い出したさー。オーケンはまだまだ油断させてくれない。