失踪HOLIDAY/乙一



「しあわせは子猫のかたち」と表題である「失踪ホリディ」の2作品が収録されてます。


うーん、どちらの作品も主人公にあまり感情移入できなかったなー。
両作品とも、少し変わった「幸せ」の形を描くいい話なんですけどね。
主人公の性格がひねくれていて、突っ込み入れたくなるんですよ。


本人はグジグジしてたり周りに迷惑かけてるだけで何もせず、
周りの人間の暖かさや優しさに甘えて、それで「幸せ」の一端を掴んでるっちゅーか、そういう。
「おめーは何もしてないだろ」っていう突っ込み。


戯言シリーズいーちゃんなんかも上記のタイプだけど別にイラつき感みたいのは感じない。
なんでだ?むしろ悪魔のミカタを読んだ時のイライラ感に似ているぞ。
この作品が明らかに「幸せ」というか「ホッっとする感じ」みたいのを狙っているから?


努力せずに得られた幸福への嫉妬・羨望なのか。あざとい「幸せの形」への嫌悪なのか。
その両方なのか。


ん〜、でもイイ話ではあります。優しい気持ちになれる、のかな?(フォローになってないか


失踪HOLIDAYの落ちはなんとなく想像の範疇だったです。でも割りとニヤリとする感じではありました。はい。
■ネタバレ注意!以下反転■
清掃員がクニコの彼氏でひったくり犯ってのは流石に思いつかなかったですがー。


失踪HOLIDAY (角川スニーカー文庫)

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