推定少女 (ファミ通文庫)/桜庭一樹



なんだか『フロム・ダスク・ティル・ドーン』を思い出した。あと『イリヤの空、UFOの夏』なんかも。


モチーフやら取り留めの無い会話は割りと好きだったけど
お話としてはしっちゃかめっちゃか。
UFOとかエイリアンとか謎を散りばめておいて、それを伏線として
物語を纏め上げるのかと思ったら投げっぱなしジャーマンだった。


いや、そういう手法もアリというか、むしろエヴァ以降の一つの流行みたいな物だけどサ。
ちょっと底が浅い感じが否めない…。
日常っぽさを残した「ほんのりファンタジー味」から、
なんでもあり!の「安っぽいファンタジー」への移行がガッツリ起きすぎなんだよなぁ。
リアル感とアンリアル感が安易に同居しすぎていて、安っぽさが浮き彫りになっているというか。
バキ読んでたら「勇次郎がスーパーサイヤ人化!元気玉撃つよ?」みたいな。


他の持っていき方があったんじゃないだろうか。とか思う。
ガッチャガチャにするならもっとお馬鹿なタッチでよいんじゃなかろか。
それこそ『フロム・ダスク・ティル・ドーン』くらいに。B級を愛すココロ。


推定少女 (ファミ通文庫)

推定少女 (ファミ通文庫)