地獄変/中島望



『十四歳、ルシフェル』の続巻。
今回は「地獄衆」という人工的に造られた
異形の化け物を相手にルシフェルが大暴れする。
筒井康隆の「七瀬三部作」に例えれば、そのはっちゃけ具合から言っても
二作目の「七瀬ふたたび」に当たると思う。


でもなんか中途半端。
ルシフェルの戦う動機が「復讐」から「愛する人を守る」という
変化を遂げたせいか爽快感があんま感じられないのですね。
地獄衆の雑魚は蹴散らしたけど、不動正宗というムチャクチャな
ライバルとの決着は灰色決着のままだし。当然話は完結してない。
今回は後書きが無いので続巻が出るか不明ですが、
このまま終わっちゃったらモヤモヤしたまんまなので是非続きを。


地獄変 (講談社ノベルス)

地獄変 (講談社ノベルス)