読了 フリッカー式 ―鏡公彦にうってつけの殺人
昼休みに読み終えました。
読み終わった直後の感想は。
「なんだこれ」
でした。
読みづらい文体に苛々しながらページを繰り続けて、
最後の落ちにたどり着くまで、ひたすら鬱と嫌悪感が続きます。
Mッ気の持ち主、もしくは、後述のよろしくない感性の
持ち主でないと最後まで読めないかもしれません。
そして登場人物が全員気持ちが良い位気持ち悪く狂っています。
鬱で下種で下品で逸脱して、救いはなく解決もなく終わりもないです。
物語のオチも陳腐と言って切れてしまう展開。
ましてやミステリなどではないです。
しばらくしてからちょっと反芻してみて出てきた感想が以下の通り。
これは「読み捨てる物語」
褒め言葉でもなく、貶し言葉でもなく。単純にそう思う。
これは読み返したり、其処から何かを得る物語じゃない。
ただ、読む。そして乱されて終わり。そういうお話。
お薬にアップとダウンがあるのは有名ですが、
活字や漫画にも同じ事が言えて、この物語は確実にダウンに
分類されるわけで、高揚感とか爽快感といった物は皆無でございます。
そのダウン具合が、一部のよろしくない感性の人間の
心の隙間にはピッチリと嵌ったりするわけで。
自分の中の狂気とか言う痛い子発言をするつもりはないですが、
自分の中のそういう痛い子の部分や、下種な感情を刺激されて非常に心がささくれ立ちます。
しらばらくはこの鏡家の続編を
読む事を止められそうにないです。たぶん帰り道で続巻を買います。
様々な感慨から、この作者が大嫌いになりそうです。
追記:
webでぼえーっと他のblog見てて初めて知ったんですが、
これって装丁が二種類あるんですね、旧版と新版。
自分が購入したのはもちろん新版なので、旧版ってどんなだろう?と
ぐーぐる様で画像検索したところ…ひでぇw
- 作者: 佐藤友哉
- 出版社/メーカー: 講談社
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