されど罪人は竜と踊る Assault/浅井ラボ 



実はとっくの昔に読み終わってるんだけど、ちゃんと感想書いてなかったので。


このされ竜シリーズは、京極シリーズ、戯言シリーズと並び
「出たら嫁を売ってでも買う」リストに入ってます。嫁いませんが。
され竜シリーズは、ハードボイルド、青春物、ブラックユーモア、SF、ミステリ、エロ、ファンタジー
これらの要素がごっちゃになって、鬱と疼痛でひとまとめに。そんなシリーズ。


今回は過去編。され竜版エピソード1。
へたれガユスがジオルグ事務所に所属する事になるくだりからはじまる、青春と栄光と愛情の日々。
あいかわらずの鬱展開と無駄に多い情景描写、アイロニカルにあふれる
言葉のどつき合いは、自分のなかの良からぬ部分にあるツボをぎゅんぎゅん押してくれる。


過去編という事でガユスとギギナのトラウマであるジオルグ事務所崩壊の
謎が明かされると思いましたが、そこは浅井氏、やはり予想を裏切ります。
事務所崩壊の場面をにおわせる描写はありつつも、核心には
ふれずに終わってるので最大の謎は解けぬまま。むぅ、気になる。


ガユスとクエロが付き合っていた当時の話なので、その二人の愛情の日々も
中心的に描かれているんですが、クエロとジヴって根本的な所の属性いっしょだよな〜。
ガユっちはああいう女に弱いんだね。
一番のトラウマである妹もきっとああいうキャラだったんだろう。
腐れド変態シスコンめ、きひひひ。


このアサルトも今巻ではトラウマの謎は解けぬままだったので、
ぜひ続きを書いて欲しいものであります。


されど罪人は竜と踊る Assault (角川スニーカー文庫)

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